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[リンク記事] 「シリアに関するタリク・アリのマニュファクチャリングコンセント」
category: 反戦 | author: conflictive.info
[リンク記事]AGENT OF CHANGE

(*この記事は 「リビア人民の勝利?リビア戦争の10大神話」の著者である Maximilian Forte の twitter を通じて知った。
*追記(2012/03/07) 「(中略)」として省略していた4段落目と5段落目も訳して全訳とした。管理人・嶋田頼一)

「シリアに関するタリク・アリのマニュファクチャリングコンセント(同意の製造)」/Carlos Martinez
http://theagentofchange.tumblr.com/post/
17659739285/the-manufacture-of-tariq-alis-consent-regarding-syria


最近「ロシア・トゥデイ」で行われたシリアに関するインタビューで、タリク・アリは多くの誤りや理屈に合わないことを述べている。アリは、英国左翼を代表する大変な有名人で、講演や文章に長けており、極めてまともな発言もしばしば行っている。よって、多くの進歩派やラディカルが信頼できるものとみなしているために、彼の発言は特に危険なものなのである。

アリが主張するには、「圧倒的多数のシリア民衆は、アサド一族に消えてもらいたいと思っている」。これは、シリア政治に理解力を持つ者がするような発言ではなく、少なくともまともな判断力を持ち合わせたものではない。政権への支持は高い。また内戦を停止するために働くにつれ、その支持は*さらに*高くなり続けている。この事実は、マスコミにおいても時折報道されているものである―― Jonathan Steele による最近のガーディアンの記事を見よ。

アリは、バッシャール〔・アサド大統領〕は「退陣させられるべきだ」と述べながら、爆撃なき体制変革を呼びかける西洋の偽左翼の一員となっている。もちろん、西側の軍事介入を支持することは、アリにとって政治的自殺行為となろう。それゆえに、彼は、ロシア・中国・イランとヒズボラにその影響力を使って、バッシャールに退陣するよう説得することを呼びかけているのだ。「バッシャールに彼が退陣すべきことを教えるために、外部から非暴力的な圧力をかけ続けるべきである。中国やロシアなどのシリアに敵対的ではないと見られる国々が、バッシャールに退陣を求める圧力を強めなければいけない」。言い換えれば、アリは体制変革策動については完全に支持しており、しかしそれが「非暴力的な圧力」によってなされることを望んでいるのである。

彼は、なぜ西側諸国はそれほどアサドの退陣を必死に追い求めるのか、またもしバース党政権が崩壊した場合、そこに生じる権力の真空をどのような政治的潮流が埋めることになるのかといった難しい問題については言及しない。彼は、バース党員が敗北すれば、ムスリム同胞団が政局を支配するであろうことをほとんど認めており、そしてこのことが深刻な派閥抗争へと帰結するであろうことすら認めているのである。しかし彼は、このことがバース政権の世俗的なナショナリズムが継続することよりも望ましいと考えているのだ。「シリアの同胞団が少数派を標的とすることはあり得る。しかしこれが多数派が望むものであれば、不幸にもそれは遅かれ早かれ起こることなのだ」。タリク・アリの論理に従えば、もしそれが多数派の意思であれば、民族浄化は止めることはできないのである!

奇妙にもアリは、シリア政権を「宗派的派閥」と捉えている。これはマスコミの説明と一致するものであり、それは政権をアラウィー派だとして非難するのである。しかしこの非難は戦争プロパガンダ以外の何ものでもなく、なんら事実に基づくものではない。シリア国家を批判しようと思えばできる点は山ほどあるが、宗派的派閥はそれには当たらない。実際、反宗派的な世俗的ナショナリズムはシリア国家の典型的な性格なのである。歴史的にその地域が、イギリス・フランス・トルコ・アメリカによって扇動された宗派的狂信によって引き裂かれてきたことを思えばその記録は印象的なものである。もともとアサド一派は、宗派的分断を超えて権力基盤を構築してきたのだ。一方で NATO-GCC 〔北大西洋条約機構と湾岸協力会議〕に見出された諸集団こそ本当の宗派なのであり、またアメリカに気に入られている中東の諸政権(たとえば、サウジ、イスラエル、バーレーン)のほうこそ本当の宗派なのである。ついでにいうと、中東の近代史において、最も宗派的でなく、最も世俗的な政権(ナセルのエジプト、カダフィのリビア、サダムのイラク、アサドのシリア)が、最も西側帝国主義の憎悪を受け続けてきたというのは興味深いことである。

シリア国民評議会が、シリアとイランやヒズボラ、ハマスとの関係を終わらせると述べていることを無視しながら、また、シリア国民評議会によるイランの〔反政府運動である〕グリーン・ムーブメントに対する公的な支持を無視しながら、タリク・アリは言う。「アサドの退陣はイランには影響するとは思わない。なぜなら、友好関係を維持することは――もしそれが民主的で代議制による政権なら――シリア政権の利益になるであろうから」。もう一度言うと、タリク・アリは、反政府側の*実際の*構成を理解することを拒否している。それは一方では、シリア国民評議会の親西欧リベラルのイヌたちであり、もう一方では戦闘的なスンニ派至上主義者たちなのである。両者とも、徹底的にイランとヒズボラに敵対している。アリは、メディアによる誤った情報を大量に飲み込んで、反政府勢力は、立派で、左派的傾向があり、民主的で、世俗的で平和的な抗議者たちであると考えている。これは到底事実ではない。シリアで本当に改革を望む者は、陰謀と介入に反対してはっきりと政権側についている。Alistair Crooke が書いているように、「このように改革への大きな要求はある。しかし、逆説的に、そして「〔圧制者に対して民衆が〕目覚めつつある」という言説に反して、ほとんどのシリア人は、バシャール・アル・アサド大統領が改革への確信を共有していると信じている」。

タリク・アリは、インタビューを次のように締めくくっている。「もし、アサド一派が国内での弾圧を止めることを拒否するのなら、早かれ遅かれ悲惨な出来事が起こる。ことによると、それは〔軍事〕介入を含んでいる。彼らはカダフィやサダム〔・フセイン〕のように、西側の派遣軍が背後にある群集になぶり者にされて終わりを迎えたいのか」。これはすなわち、アサドは身を引き、シリア民衆を見捨てるべきであるということである。他人はいざ知らず、私は、エミリアーノ・サパタの言葉を好む。「ひざまずいて生きるより、立って死ぬほうがいい」。

NATO-GCC の戦闘機ではなく、NATO-GCC に財政支援を受けた反政府グループによってもたらされる爆撃なき体制変革を呼びかけることは、十分に善ではない。私たちは、より大きな敵――帝国主義とシオニズム――に対して一致団結しなければならないのである。毛沢東は、『矛盾論』において書いている。

「帝国主義が侵略戦争を開始するときには、すべてのあらゆる階級が――裏切り者を除いて――帝国主義に対する民族戦争において一時的に統一を組むことができる。そのような時には、帝国主義国とその国との矛盾は第一ものとなり、一方でその国のなかのあらゆる階級の矛盾(それまで第一の矛盾であった封建制と人民大衆との矛盾を含む)は一時的に第二のものか従属的なものに格下げされる。中国においては1840年のアヘン戦争がそうであったし、1894年の中日戦争がそうであったし、1900年の義和団戦争がそうであった。そして現在の中日戦争がそうである。」

今日では、シリアがそうなのである。
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