ウェブサイト‘conflictive.info’の更新情報などをお知らせします。
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930   
<< April 2014 >>
RECOMMEND
[転載]「【2.9竪川弾圧】「園良太さんへの公安警察・江東区・東京都による終わらない弾圧への抗議声明」に賛同をお願いします!」
category: - | author: conflictive.info
[転載]

最近この手の署名運動でプチ流行している、呼びかけ人として大学教授と弁護士を前面に出してくるやり方(鵜飼哲が必ず出てくる)は、現に起こっている弾圧の質に比べて、たいして「民主主義」的でない気がして辟易するのだが、内容に異論があるわけではないので賛同した。管理人・嶋田頼一

----------------------

【4/26第一次締切】【2.9竪川弾圧】「園良太さんへの公安警察・江東区・東京都による終わらない弾圧への抗議声明」に賛同をお願いします!

★☆★☆★☆★☆★(転送・転載大歓迎)★☆★☆★☆★☆★

竪川弾圧、損害賠償への抗議声明チラシ。ぜひご活用ください

【4月26日第一次締め切り】【2.9竪川弾圧】「園良太さんへの公安警察・江東区・東京都による終わらない弾圧への抗議声明」に賛同をお願いします!

以下の抗議要求声明への個人・団体賛同を募集します。4月26日(土)までに個人名/団体名と肩書きをsolfeb9@gmail.com にお送りください。
以下の宛先に提出し、救援会ブログhttp://solfeb9.wordpress.com/ でも公表します。

<2.9竪川弾圧・園良太さんへの公安警察・江東区・東京都による終わらない弾圧への抗議声明>


2014年4月8日
呼びかけ:稲葉菜々子(茨城大学)、上杉崇子(弁護士)、鵜飼哲(一橋大学)、大口昭彦(弁護士)、小倉利丸(富山大学)、川村理(弁護士)、下地真樹(阪南大学)、前田朗(東京造形大学)、山中幸男(救援連絡センター)、2.9竪川弾圧救援会

宛先:江東区役所水辺と緑の課
「地方公務員災害補償基金」東京都支部年金求償係

<要求>
1:園良太さんへの「損害賠償請求」の全てを今すぐやめること。
2:園良太さんへのあらゆる連絡と弾圧をやめること。
3:市民の抗議要請行動に対する行政の弾圧を全てやめること。

<みなさまへの経緯解説>

「2.9竪川弾圧」の裁判が終わり救援会も解散する2014年2月19日、当事者・園良太さんの自宅に突然「損害賠償請求権取得通知書」なるものが届きました。差出人は「地方公務員災害補償基金」(以下「基金」)で、新都知事の舛添要一が東京都支部長とされ、請求担当者も明記されています。

「2.9竪川弾圧」が江東区役所内で起きた時、江東区職員は園さんたちを羽交い絞めにして役所から強制排除しました。区は「その際に園が職員にけがをさせた」と決めつけ、公務災害として治療費を「基金」に請求し払わせていたことがわかりました。そして今回「基金」が園さんに「治療費を払え」と損害賠償請求をかけてきたのです。裁判が終わったことを見計らい、暴力を振るった江東区が被害者に責任転嫁をしてきたのです。

私たちはこれが警察・江東区・東京都が一体となった性懲りもない嫌がらせ、と同時に新たな弾圧として仕掛けてきた可能性もある、と判断しました。そこで2月26日付で東京都と江東区に抗議書を送り、3月6日に江東区役所前で抗議情宣を行いました。

しかし「基金」は3月26日に再び園さんの自宅に請求書を送りつけてきました。私たちの抗議と要求に何ら答えず、「抗議書は受け取ったが、再度請求する」と断言。さらに「園様がいきなり被災職員に体当りしたのち首を絞めたことにより、被災職員が頸部を負傷した事案であります。」と一方的な決めつけを行い、「39614円を請求しますので、平成26年4月30日までに支払って下さい」と言い切るのです。

<今回の問題点>

2.9竪川弾圧は、そもそも逮捕、起訴、有罪判決(一審、二審)とも、不当なものでした。その理由はすでに、公判の過程で、園良太本人と弁護団によって余すところなく展開されています。不当判決を裁判で覆すことができなかったことは、今もって痛恨の極みですが、少なくとも、2012年2月9日の件は終了したのです。そこへ、裁判でもまったく話題にすらならなかった「出来事」をもって、この期に及んで治療費=損害賠償を請求してくるとは、一体どういう了見なのでしょうか。

園さんら竪川河川敷公園の野宿者テントの支援者は、2012年2月8日の暴力行政代執行を問うために2月9日に江東区役所の「水辺と緑の課」へ向かいました。しかし区の窓口対応は不誠実の極みでした。その後園さんらは大勢の職員に突然背後から襲われ、全身を羽交い絞めにされ、両手両足を宙吊りにされ、建物外へ排除されました。

そもそも自治体の職員は、地域で起きた問題にからむ請願や陳情、抗議、申し入れ、話し合い要求などに、誠実に対応する義務があります(こんな当然すぎることを何度言わせるのでしょうか)。2月9日の事態は、その義務を怠り、話し合い拒否と代執行強行を居直った江東区側にすべての責任があります。

にもかかわらず、暴力的排除をしてきたことがまず許されません。そしてその際に、力関係でも圧倒的多数にして優勢である職員たちが負傷したこと自体が不自然です。それが証拠に、この件は被害届もなく、起訴理由にも記載されず、公判でも検事側証人として出廷した江東区職員の誰からも言及されていません。10枚近くもの診断書等を、引き出しの中にでもしまい忘れていたとでも言うのでしょうか。

こんな理不尽、不可解、夜郎自大なやり方を東京都も認めるのでしょうか。こんなことが認められるのであれば、自治体行政の窓口に異議申し立てをした場合、どんな仕打ちを受けるか。慄然とさせられます。少なくとも、民主国家のやり方ではないことを、私たちは声を大にして訴えます。

今回の「基金」による損害賠償請求は全く公正を欠く不当なものです。私たちは基金が請求の根拠にしている「地方公務員災害補償法」の中で法的に保障されている不服の申出を行います。そしてこの抗議声明と、声明への皆様の賛同を基金に突きつけます。ぜひとも多くのみなさまの賛同をお願いします。
- | - | PAGE TOP↑
[リンク記事]ジェラルド・A・ペレイラ「アフリカの決定的瞬間――北大西洋のテロリストはリビアで敗北する」
category: - | author: conflictive.info
[リンク記事]

(参考)
・ジェラルド・A・ペレイラ
「リビアを正しく理解する――革命的汎アフリカ主義パースペクティブ」2011年3月2日
http://blog.conflictive.info/?eid=169476

「十字軍の連合がカダフィを追放しリビア革命を後退させるためにアルカイダと共闘」 2011年3月23日
http://blog.conflictive.info/?eid=172511

「不条理劇――米‐NATOが「リビアのアルカイダ」を支援」 2011年5月14日
http://blog.conflictive.info/?eid=172861

・冒頭で触れられている2011年7月1日にトリポリの緑の広場で行われた100万人以上集まったカダフィ支持の集会の様子とカダフィの演説


--------------------

アフリカの決定的瞬間――北大西洋のテロリストはリビアで敗北する
ジェラルド・A・ペレイラ 2011年7月14日

A Defining Moment for Africa North Atlantic Terrorists Will Be Defeated in Libya
By Gerald A. Perreira
http://www.modernghana.com/news/339921/1/a-defining-moment-for-africa-north-atlantic-terror.html

リビアにおいて、アルファタ革命〔訳注・1969年にカダフィが率いた革命とその体制の呼び名。Fateh(ファタあるいはファタハ)はアラビア語で「征服」を意味する〕が勝利している。北大西洋テロリスト機構(NATO)は目もくらむような真実に直面している。ムアンマル・カダフィは、100万丁以上のカラシニコフをリビア人に配っている。カダフィが、NATO がそう信じさせようとしているような残酷な独裁者であるならば、人々はその銃をカダフィと政府軍に向けるだろう。とくにそうした場合、NATO の全面的な協力を得ることができるのだから。

そのかわり、7月1日には、リビア全人口の3分の1を占める100万人以上の人々が、ムアンマル・カダフィの演説を聴き NATO に反対するために緑の広場や周辺の通りに集まった。中国メディアはその人数を170万人としている。ウェブサイト「インティファーダ パレスチナの声」は、「世界の歴史上最大のデモ」と呼んだ。群衆は、6キロにおよぶ緑の旗をなびかせながら、「私たちにはカダフィが必要だ」と何度も叫んだ。

アルファタ革命は、真の独立と主権にともなう尊厳の経験をリビアの人々に与えた。多くの「第三世界」の国々と違って、リビアはムアンマル・カダフィのもと東側や西側の手下にはならなかった。あなたがトリポリ国際空港に降りてすぐ気づくことは、リビア人がこの国をしっかりと支配しているということである。リビアは自らを支配し、NATO による再植民地化の試みを親切に受け入れるようなことはしていないのである。

リビアで現在起こっていることは、NATO にとって大きな問題となっている。彼らは、進行中のどう猛な空襲が、カダフィ勢力を崩壊させると考えていたかもしれない。しかし、事態は逆となった。5カ月にもわたる1万回の爆撃という全面的な侵略に直面して、リビアの愛国的・革命的武装勢力と圧倒的多数のリビア人は、断固として革命とその指導者を防衛しているのである。

ベンガジにおいてすらカダフィ支持の集会が開かれており、ベンガジとミスラタではカダフィ派と反乱兵の銃撃戦が行われている。反乱兵の支配下にあると報道されている村や町では、アルファタ革命の緑の旗が、家々や公共施設にはためいている。もしカダフィに大衆の支持がなければ、カダフィは今回の野蛮な猛攻撃に対してこんなにも耐えられなかっただろう。

反乱兵が、リビア革命を打倒しようとする帝国主義の陰謀の手先でしかないことは日々明らかになっている。彼らには、医療制度、住宅、無償教育、食料品への補助金、石油収入の分配を要求するために声をあげることはできない。なぜなら彼らにはすでにそれが与えられているからである。NATO が支援する反乱兵が支配する地域の住民は、反乱兵が銃を突きつけて商店の商品や食料を略奪していると伝えている。また、捕らえられたカダフィ派兵士、黒人系リビア人、アフリカの隣国からやってきた移民労働者に対する虐待、レイプ、処刑に関する多くの報告がある。

ベンガジの反乱兵の本質は、彼らが西リビアの山村グアリシュを支配下においたあとに起きた出来事に大変よく示されている。多くの村民は、反乱兵に支配されて以来その地域を逃げ出さざるをえなくなった。ニューヨーク・タイムズの7月10日の記事によれば、

「すべての商店が略奪され、何軒かの家は焼かれ、町が陥落した時点では普通の姿であったガソリンスタンドは完全に破壊された。人々の家では家具はひっくり返され、食器や鏡が粉々にされ、すべてが破壊された。車やトラックで数人の反乱兵がうろついている以外には人の姿を見かけることはない――ガラスの破片が、破壊され誰もいなくなったその町を装飾している。」

ネイション・オブ・イスラムのルイス・ファラカンが呼ぶところの「悪魔たちの連合」は、もし公然と認めてはいないにしても、裏では確実に自らの致命的な誤りに気づいている。「悪魔たちの連合」は、ベンガジの反乱兵がいまのところ、あるいは今後もリビアで権力を握るべきようなものではないことをついに理解して瓦解しかけており、失敗の運命にあるこの極めて難しい仕事をどのように進めていくかについて大きな相違を表面化させている。自国の経済が深刻な危機にあり、何年にもわたるイラクやアフガニスタンでの戦争の費用に動揺するなかで何十億ドルもの金をリビアで使ったいま、ヨーロッパとアメリカは体面を保つためのなんらかの解決策を求めているのである。

リビア侵攻の中心にいたフランスは、いまやリビア政府との対話を求めている。7月11日、Flash News Today において、フランスの国防大臣ジェラール・ロンゲは述べた。「リビア人がお互いに話し合い、すべての兵士が兵舎に帰れば私たちは空爆をやめる。武力による解決はありえないことは私たちが証明しており、お互いに話し合うしかない」。〔訳注・ロンゲは、NATO による軍事作戦が成功していないことを認める形で、反カダフィ勢力の連合体である国民評議会とリビア政府とのカダフィの退陣を前提条件としない交渉による紛争の早期終結を呼びかけた。また、カダフィの次男サイフ・カダフィは、リビア政府とフランス政府が和平交渉を行っていることを明らかにしていた。しかし、7月末にはロンゲはリビアに対する NATO の空爆を継続させることを表明した。 リンク リンク

時々私は、この人たちは自分で何を言っているのか分かっているのだろうかと考えてしまう。ジェラール・ロンゲが、現在の事態に対してどれだけ尊大な解決策を提示しようと、NATO の爆撃が、この紛争は武力で解決できないということを証明するためのものだったと言われて誰が納得するというのだろうか。現実は、フランス・イギリス・アメリカが、傲慢さと無知さでもって、カダフィを打倒しリビア革命を転覆することは簡単だと考えていたが、いまや完全な敗北を認めるのを避けるためにあらゆることを行っているということである。

フランス・イギリス・アメリカの野蛮な冒険主義によって引き起こされた死と破壊に付け加えて、およそ15万人の人々がリビアを逃れざるをえなくなっている。その多くはアフリカ移民労働者である。こういった難民は、リビアで働いてアフリカの他地域にいる家族を支えていたが、現在はイタリアやフランスの公園で野宿をしている。ヨーロッパでは2300万の人々が失業しており、資本主義の危機が深まるにつれこの数字は増えていくだろう。難民にとってそのような状況は悲惨なものである。

過去40年以上、NATO は、根底的な政治的・社会的革命を経験したリビアを虐げてきた。いまほとんどのリビア人は、尊厳を持ち、快適で穏やかなジャマーヒリーヤの生活しか知らない。だから多くの人々は自己満足に陥って、自分たちのこれまでの生活を当然のものと考えているかもしれない。しかし、彼らの革命精神は NATO の爆撃によって再点火され、アルファタ革命を守る側にあることは疑いない。アルファタ大学のある女子学生はいう――「リビアは私たちの母であり、カダフィは父である」。

NATO――北大西洋テロリスト機構

NATO とはテロ組織である。もともと西ヨーロッパにソビエト共産主義が広まるのを抑止するためにつくられたこのヨーロッパ組織は、いま白人優越主義の執行者および守護者として自らを再発明した。NATO はグローバルな十字軍遠征において、「民主主義の拡張」や「人道的介入」の装いのもと、世界規模の新植民地主義を執行している。何百年前の植民地主義の始まり以来、西ヨーロッパ人はジェノサイドと略奪という政策を世界的に実施してきた。現代の NATO も、その同じヨーロッパ部族で構成されている。

9年目に入っている米軍の戦争と占領で殺されたイラク人は、145万5590人にものぼる。アフガニスタン、ソマリア、コートジボアール〔訳注・フランスは2011年4月に、旧植民地のコートジボアールにおける大統領選に端を発する内戦に対して軍事介入を行っている。支援した現大統領のアラサン・ワタラは IMF で副総裁まで務めた人物〕、そして隠密または公然とこれらテロリストによって引き起こされた世界中の紛争を抜きにしてこの数字である。人類の歴史上、どのような人々であれ、この北大西洋の部族のように全人類に対する戦争を仕掛けたり大量の人々を殺したことはない。これは歴史的事実である。

カダフィ――アフリカの英雄

自らの民衆のために生きることを決意している指導者だけが、自らの民衆のために死ぬ準備をしている。学生革命委員会の若いリビア人は、トリポリの街頭で「アッラー、カダフィ、リビア」とシュプレヒコールを上げている。若者も年寄りも、圧倒的多数のリビア人がカダフィを愛している。そして、カダフィに対する圧倒的な愛と支持が世界中の街角から湧き上がっている。カダフィから支援を受けた世界中の組織や解放運動が、NATO の正当性のない侵略に抗議して声を上げている。

しかし、カダフィを最も愛しているのはアフリカである。私たちの解放に対する彼の誠実な献身は、すべてのアフリカ人に知られている。アフリカの若者はカダフィの展望を支持し、ラッパーたちは彼のことを「アフリカの英雄」と呼んでいる。トゥアレグ人や大陸中の解放運動が、トリポリを守るためにリビア人に合流している。汎アフリカ運動が再起している。「黒人が世界を席巻する」と言ったカダフィに対する攻撃が、マーカス・ガーベイ〔訳注・1887〜1940 ジャマイカ生まれの黒人民族運動・汎アフリカ主義の指導者。離散アフリカ人のアフリカ回帰を唱えるラスタファリ運動に大きな影響を与えた〕やクワメ・エンクルマ〔訳注・1909〜1972 ガーナの独立運動の指導者で初代大統領。政治的独立後の旧植民地国家が経済・金融的手段を通じてなお帝国主義への従属下におかれている状況を「新植民地主義」という言葉で説明した〕の夢であり、ムアンマル・カダフィも危険を冒して追求した夢を実現させるその運動を再起させたのは偶然ではない。

Tingba Muhammad は、ウェブサイト「Final Call」に掲載された卓越した記事で、次のような論争の余地のない点を指摘している。

「1969年に石油が豊富なその国の指導者になって以来、カダフィ大佐は、近代に例をみないほど黒人のアフリカのために多くのことを成し遂げた。自国の石油収入を使って、その虐げられたイタリアの旧植民地を本当の独立への道へと確固として導いたのである。・・・カダフィについてのたわいのない嘘を見抜くことができる者は、彼が現代の国家指導者では比べようのないほどの進歩的成果をもたらしたことを知るだろう。これは誇張ではない! さらに言おう。ムアンマル・カダフィが、もしこのような業績をもってアメリカ大統領選に立候補するなら、すべてのアメリカ人は彼に投票するだけでなく、彼を永遠に大統領とするために怒りをもって合衆国憲法修正第22条〔訳注・大統領の任期制限を定めている〕を廃棄するだろう。」

'Wathint Abafazi Wathint Imbokotho'――女性を攻撃すると、石にぶつかるぞ
〔訳注・1956年8月9日、南アフリカ政府が「アパルトヘイト(人種隔離)」政策の主要な法律である「パス法」を改正し、それまで黒人男性のみに課されていた身分証明携帯義務を黒人女性にも適用しようとした際、アパルトヘイトと女性差別の拡大に反対して約2万人の女性が首都プレトリアの政府庁舎で抗議行動をおこなった際に歌われた歌に由来するスローガン。南アフリカの女性運動を象徴する言葉となっており、8月9日はアパルトヘイト廃止後「女性の日」として祝日となった〕

リビアの女性は、革命の達成を防衛するための主導的な役割を担っている。ムアンマル・カダフィの指導のもとで、リビアの女性たちはヨーロッパ中心主義的な西側フェミニズムではない独自の自己解放を実現した。彼女らは、アフリカ・アラブ世界の女性のなかでは最も教育を受けている。ヒジャブ〔訳注・イスラム教徒の女性が頭を覆うのに用いるスカーフ〕をつけるのもつけないのも自由であり、それはカダフィが、イスラムとは街頭でヒジャブを付けていない者や時間通りに礼拝しない者を「道徳警察」が追い掛けまわすことによって強制できるものではないと考えているからである。カダフィは、「宗教は強制できない」という預言者ムハンマドの格言を固守して、進歩のための唯一の方法は人々の意識を覚醒させることだと知っている。解放的イスラム精神に由来する本当の解放こそ、リビアにおけるイスラムの伝統と生活方法を守ることができる。自らの伝統を伝えていくためには、現在のムスリム世界にも広がっている反動的な前イスラム的遺物を脱却しなければならない。リビアの女性ほど、アルカイダに触発された時代遅れなベンガジの反革命勢力から何も得るものはないことを知っている人々はいないのである。〔訳注・アルカイダが信奉するサラフィー主義は、女性を社会に不和をもたらす脅威とみなしており、外出・服装・政治参加等の女性の行動全般に厳しい制約を課している〕

サルコジ――邪悪なハーメルンの笛吹き

NATO は、ここ数年、アルカイダこそが自国の安全保障に対する最大の脅威であると言いはやしてきた。にもかかわらず、リビアではアルカイダに武器を供給し、一緒に戦っている。同時に彼らは、アフガニスタン、イラク、パキスタン、ソマリアにおいてアルカイダと戦っていると主張しつづけている。これは矛盾して混乱した外交政策のように見えるが、古典的なマキャベリ的政策というものであり、ヨーロッパ人ほどそれをうまくやってのける者はいない。戦争犯罪人であるヘンリー・キッシンジャーは、何年も前にそのことをうまく要約している――「われわれには永遠の友人も永遠の敵もいない。あるのは永遠の国益だけだ」。

オバマやキャメロン、ベルルスコーニや他のヨーロッパの指導者はフランス大統領で白人優越主義者のサルコジに引きずりまわされている。フランス政府のリビアに対する尋常でない動きの本当の理由は、選挙の年に手先であるゼイネディン・ベンアリを救えなかったという大きな失敗にある。サルコジがどのような人物であるかは彼の言葉と行動によって分かる。彼は実にヘーゲル精神に即して堂々と次のように言っているのである。

「アフリカの悲劇は、アフリカ人はいまだ歴史に参入していないということである。アフリカの農民は、同じ行動同じ言葉の繰り返しである永遠の時間しか知らない。すべてが繰り返しであるこのような精神においては、冒険や進歩という概念はない」。そして、「アフリカの問題は、現在が、失われた子供時代の楽園というノスタルジアで満たされていることである」。

彼らはそれを民主主義という――私たちは偽善と呼ぶ

ムアンマル・カダフィは全国民にカラシニコフを配っている。リビアは、このような状況のなかで住民を武装化することができる二つの国のうちの一つである(もう一つはキューバ)。なぜか。

サルコジ、キャメロン、オバマ、ついでにアラブの首長国といったカダフィに一列に対している者が、このような状況のなかでパンケーキのように自国民にカラシニコフを配ることができるだろうか。私はそうは思わない。実際、バハレーンでは、反乱をどう猛に弾圧するためにサウジアラビアが呼び出された。バハレーンの支配一族は、間違いなく自国民を武装化しない。サウジがバハレーンで蜂起をどう猛に弾圧したとき、「国際社会」――アメリカと西ヨーロッパを遠回しに指す言葉――は何の声も上げなかった。もし、ヒラリー・クリントンが何か少し言うとしても、それは外交辞令であり何の意味もない。

クワメ・ツレが語る

偉大なる汎アフリカ主義革命家であるクワメ・ツレは、リビアをしばしば訪れていた。彼はトリポリを拠点としたWorld Mathaba のメンバーであり、アルファタ革命の熱心な支援者だった。彼は、90年代にリビアに対してなされた不当な経済制裁を止めさせるために世界的なキャンペーンを行い、統一され真に独立したアフリカというエンクルマとカダフィのビジョンを進展させるためにたゆみなく活動した。

彼は、特に現在リビアで起こっている事態と関係のある、アフリカに対する西側のダブルスタンダードについて興味深いことを言っている。ヨーロッパやアメリカにおいては、社会のある部分が異議申し立てを行うとき、たとえ暴力的なものであったとしても、それは多元主義と呼ばれ民主主義に必要不可欠なものだとされる。異議申し立てがあるからアメリカは非民主主義的だとは言われず、異議申し立てがあるからこそ民主主義的だと言うのである。一方、アフリカが相違や異議を持つことは許されない。もしアフリカがそうすれば、それは断絶であり、意見が違うのだと言われ、多元主義だとは言われない。また、アフリカの革命的指導者が反革命的反乱から革命を守ろうとするとき、彼らは独裁者だと呼ばれる。矛盾しているのは、アメリカの歴史を通じて、アメリカの不正義に対するどのような反乱も暴力的に弾圧されてきたということである。クワメはそのことを自分自身の経験から知っているのである〔訳注・クワメ・ツレ(1941〜1998)は1969年にギニアに移住する以前は、ストークリー・カーマイケルの名前でアメリカの学生非暴力調整委員会およびブラックパンサーで活動していた〕。

リビアの反乱兵は、リビア全人口の2パーセントを占めるにすぎない。ブッシュやオバマと意見が合わない人々の割合はどのくらいだろうか。ブッシュは投票数の50.2パーセントしか得ておらず、オバマは52.9パーセントである。アメリカには大規模な異議が存在しているのである。

カダフィは『緑の書』でこのことについて述べている。

「立候補者が有権者の投票数の51パーセントを取ることで頂点を迎える政治闘争は、民主主義を装って権力の独裁を打ち立てる。それはつまり、49パーセントの有権者が、自らが投票していない政治に統治され、強制されるということである。これがその独裁の本質である。それらの人々はこのような仕組みのもとで犠牲となり、彼らの票は競合する搾取的勢力に奪われる。その搾取的勢力は、人々を表面的には騒々しく熱狂的であるが本質的には無力で役に立たない政治のサーカスに押し込むのである。」

西側の詐欺

西側の詐欺を永遠に葬りさろう。ヨーロッパ人が民主主義の理論と実践を独占しているわけではないのだ。私はここで何が民主主義を構成するのかという膨大な議論に分け入るつもりはない。しかし、植民地主義、新植民地主義、資本主義という非民主主義的なシステムをどう猛に強制してきた西ヨーロッパとアメリカが世界に対して何が民主主義で何がそうでないかレクチャーする道徳的・歴史的資格はないのだ。ヨーロッパ・アメリカ流の民主主義を広める人間は、アメリカ革命の父たちが自らの「民主主義」から先住民族と奴隷アフリカ人を排除したということは知らなければならない。1789年のフランス革命において「自由、平等、博愛」を宣言した革命家も同じことで、彼らはその原則をカリブ諸島のプランテーションで働く奴隷アフリカ人に適用するつもりはなかったのである。

しかし、西側の民主主義観が誤っているとしても、アフリカにとって重要なのは、西側はこの誤った考えを強制し続けることはできないということである。彼らは自分たちで選んだ政治制度を持つことができる。それはアフリカ人も同様なのだ。これが私たちが闘っているもの――自らの運命を自由に決定するという誰も奪うことのできない自決権である。これが植民地主義と帝国主義のくびきを捨て去るということの究極の意味であり、ムアンマル・カダフィの指導のもとリビアが大胆にも行おうとしていたことなのである。そしてカダフィは勇気をもってこのビジョンをアフリカ大陸全体に適用しようとした。アフリカ主義知識人戦士であるモレフィ・ケテ・アサンテは述べる。

「ときには「同志的指導者」と呼ばれるカダフィの仕事は、アフリカ人を覚醒させることであり、実際アフリカ大陸のいくつかの国は、彼らの植民地主義的主人に対する忠誠を拒否し始めている。・・・カダフィは、アフリカ内の渡航制限を無くし、一つの通貨をつくり、貿易関税や障壁を緩和することを提案している。このアフリカの連帯は西側に対する脅威であるばかりでなく、アラブ人でさえカダフィが提案したアフリカ連帯に難色を示している。」

アフリカの民族自決を求める闘いは、リビアやカダフィによって始められたわけではない。それはアフリカ侵略が始まって以来のとてつもなく長い闘いなのである。ヨーロッパ人が洗練され徹底した攻撃をアフリカ人に仕掛けるのはこれが初めてではないのだ。1879年のイサンドルワナの戦いで、当時世界で最も技術的に洗練されていた傲慢なイギリス陸軍が、偉大なアフリカ王セテワヨ・カムパンデが率いるズールー戦士に恥をかかされたということもあった。現在リビアを攻撃している人類において最も洗練された武器で武装した「悪魔たちの連合」は、信仰と革命的精神、カラシニコフで武装したリビア人の意思に負けてしまうかもしれないということに徐々に気が付いている。

黒い惑星への恐怖

力強い人種であれば、何事も成し遂げられる――マーカス・ガーベイ
黒人が世界を席巻する――ムアンマル・カダフィ


これは、アフリカと世界中のアフリカ人にとって決定的な瞬間である。私たちはこの機会を逃してはならない。

最近アフリカ大陸のアフリカ人や離散したアフリカ人は、アフリカが持つことができる力の一種を垣間見た。アフリカ連合委員長のジャン・ピンが、すべての加盟国に、国際刑事裁判所(国際植民地主義裁判所)によるカダフィ逮捕の呼びかけを無視するように言ったのである。ジャン・ピンは、「国際刑事裁判所は差別的である。アフリカ人しか捕まえようとしない。そのハーグの裁判所は、イラク、アフガニスタン、パキスタンで西側諸国が犯した罪は無視している」。よく言った、ジャン・ピン。

しかし、アフリカ大陸と離散したアフリカ人の若者こそ、真の独立に向けて、私たちを導き触発している。全アフリカ若者連合事務局次長の Tendai Wenyika は、赤道ギニアのマラボで開かれたアフリカ連合首脳サミットにおいて、アフリカの指導者たちに呼びかけた。

「オバマ、キャメロン、サルコジの逮捕を要求せよ。彼らはなんら正当性のない戦争において、ニュルンベルク諸原則の最高原則〔訳注・平和に対する犯罪、戦争犯罪、人道に対する犯罪が国際法上の犯罪としてみなされる〕に違反し、あらゆる罪を犯した。NATO とのすべての交流を停止せよ。アフリカは、繁栄のために内部の結束、安全保障、貿易を強化することを始めなければならない。」

以前の記事でも述べたことがあるが、統一アフリカほど白人権力が恐れるものはない。彼らは、アフリカ統一が世界の権力バランスを完全に変えてしまうということを知っている。よく知られた事実であるが、もしアフリカがすべての資源の西側への流出を一週間止めてしまえば、アメリカとヨーロッパは活動を停止してしまうのである。

2007年、ギニアのコナクリで、歓迎する何千もの聴衆を前に、カダフィはある単純な事実を述べた。

「私がペプシコーラやコカコーラについて尋ねると、人々はすぐそれはアメリカかヨーロッパの飲み物だと言う。そんなことはない。コーラとはアフリカの植物である。アメリカ人やヨーロッパ人は、その原料を私たちから買いたたき、飲み物に変え高値で私たちに売る。しかし、それは私たちが生産し、彼らに売るべきなのである。」

アフリカがその巨大な力を認識することさえできたなら。この力を認識することは、なにより心理的移行である。なぜなら物質的現実は圧倒的に明瞭なのである。現代産業経済に必要な天然資源――ウラン、金、銅、コバルト、コルタン(携帯電話、ビデオゲーム、ノートパソコンに使われる)、プラチナ、ダイヤモンド、ボーキサイト、そして大量の石油――はアフリカにある。アザニア(南アフリカ)だけで世界の半分の金を貯蔵している。コンゴ民主共和国には世界のコバルトの半分があり、またコルタンの80パーセントがあるのは世界的に有名である。西アフリカの湾岸ベルトには世界の4分の1のアルミ鉱石がある。そしてアフリカ大陸には石油が豊富である。

「私たち」が「彼ら」に制裁する時だ

西側が私たちの要求を受け入れない限り、これらの重要資源の輸出を止めるべきである。いまこそ私たちが西側諸国を制裁するときなのだ。世界の汎アフリカ運動やアフリカ大衆はそれを声を大にして要求している――いまこそそのときだ。あらゆる場所のアフリカ人が、自らの指導者にムアンマル・カダフィのようにこの力を認識するよう最大限の圧力をかけなければならない。さもなければ退けるのだ。

「でも、西側に制裁するとして、私たちはどうやって生きていくんだ?」と中傷する人の叫びが聞こえる。答えは――中国、インド、ブラジルといった巨大な新興経済国がその代わりを喜んで務めてくれるだろうということである。

すでにこのことは西側諸国の大きな恐怖となっている。2007年、フィナンシャル・タイムズに掲載された「温家宝、アフリカへのアクセスの拡大を求める」という記事で、W. Wallis と G. Dyer は書いている。

「西側諸国の懸念は、アフリカ諸国が IMF や世界銀行の過酷な融資条件や他の形での欧米への経済的従属から逃れるために、中国との取引を望むようになることである。アフリカで2番目の石油輸出国であるアンゴラは、IMF の融資を完全に断っているほど強い立場にある。あるコンサルタントが言うには、すべての石油収入をもってすれば、アンゴラには IMF も世界銀行も必要がない。アメリカに対抗して中国を使うことができるのである。」

「アフリカの石油をめぐる中国とアメリカの新冷戦――ダルフール? 石油だよ、ばか者め」という記事で、ウィリアム・イングドールは指摘する。

「現在、中国は原油輸入の約30パーセントをアフリカから輸入している。このことは、中国とアフリカの外交関係が急速に発展していることを示しており、アメリカはそのことに激怒している。中国は、アフリカの莫大な天然資源にアクセスするために、ひも付きではないドル信用を供与しており、世界銀行と IMF を通じたアメリカの昔ながらの支配戦略を蚊帳の外に置いている。中国が緩い条件を提示し、おまけに道路や学校までつくってくれるのに、IMF の劇薬を誰が必要とするだろうか?」

このことはアフリカにとって何を意味するだろうか? 極めて単純に言うと、いま私たちは貿易相手を選ぶことができるということである。もちろんどのような貿易相手であれ、自己に有利に交渉を進めようとするだろう。しかし、現在ある者は他よりもましな取引を提示しているのである。

黒人の力――アフリカの力!

いまこそ、アフリカ合衆国というエンクルマとカダフィの壮大な計画を実現するためにすべての努力を傾ける時である。強固で真に独立したアフリカ――一つの政府、一つの防衛軍、カダフィが提案するアフリカの金本位制に基づいた一つの通貨。このレベルの統一と権力に到達したとき、そのとき初めて私たちは世界で正しい場所を占めることができる。私たち自身の取引きを行うために、取引相手を変えなければならない。10億の人々に支えられて、アフリカは誰にも無視できない要求をすることができるだろう。

2009年、エチオピアのアディスアベバにおけるアフリカ連合の会合で、ヨーロッパとアメリカのアフリカに対する態度について語っていたカダフィは、こう言った。「もし彼らが私たちと公平に共存することを望まないなら、ここは私たちの惑星であり、彼らが他の惑星にいくこともできるのだということを知らなければならない。」

公平と正義こそ私たちが求めているものである。不公平と不正義だけが、黒人の惑星を怖れるのである。

ジェラルド・A・ペレイラは、ガイアナ出身で、ガイアナの「人間の進歩と尊厳のための共同行動」および「黒人覚醒運動ガイアナ(BCMG)」の創立メンバー。長年リビアで生活し、リビア革命を防衛するための国際的大隊であるグリーンマーチで働き、トリポリに拠点を置く World Mathaba の幹部であった。
- | - | PAGE TOP↑
[リンク記事]ジェラルド・A・ペレイラ「不条理劇――米‐NATOが「リビアのアルカイダ」を支援」
category: - | author: conflictive.info
[リンク記事]

先の二つの記事と重複も多く見られるが、これまで触れられていないことも書かれているのでそのまま訳した。それにしてもペレイラの文章を読んで、カダフィによるリビア・アフリカ発展の努力と成果を知るにつけ、たとえば中野憲志という人のカダフィのリビアに対する「開発独裁国家」批判はいったい何の話をしているのだろうかとまったく困惑させられる(リンク)。何も知らずにそれっぽい言葉(NGO用語?)を振り回している・いただけなのではないか。リビア大使館への抗議行動まで(転載して)呼びかけているがそもそもカダフィが「民衆」を空爆・虐殺しているというのが悪質なデマであったのである(リンク)。「人道的介入」に反対しているだけマシだと思いたいが(かなり難しいが)、ある種の「リベラル・左派・ラディカル」に共通するこういった傲慢な「騙されやすさ」はいったい何に起因するのだろうかと思う。結局、中野の文章から感じられるような、単なる情報不足のせいではなく好き好んでやっているとしか思えないその「騙されやすさ」が、第三世界・「旧」植民地に対する西側帝国主義の拡張政策としての「経済制裁」「人道的介入」の決定的な推進力になっているのではないか。

日本は、すでにアフリカでジブチに基地をつくっていることは知られているが(リビア攻撃だけでなくアメリカによるアフリカ大陸への軍事介入は隣接するキャンプ・レモニエが前線基地となっている。「旧宗主国」フランスもまた米軍・自衛隊に隣接する空軍基地を含めてジブチに国外最大の軍事基地を持っており、アフリカ・中東介入への拠点としている)、さらにそれを拡大させようとしており(リンク)、AFRICOM との共同訓練を行い(リンク)、アフリカに駐在武官を増やすことを決定している(リンク)。大量の銃弾を持ち込んでいることが明らかになった南スーダンの PKO も含めて自衛隊もすでにアフリカでなにをやっているかまったくわからない状態であるが、もし集団的自衛権が容認されることになれば日本はさらに堂々と(あるいは「特定秘密保護法」下でさらに隠密に)アフリカにおいて軍事プレゼンスを拡大させ、自国の多国籍企業の利益や世界の政治・経済における中国の影響力の排除という「国益」のために、アフリカの人々の殺害・従属化を推し進めていくことになる(アフリカにおける中国の新「帝国主義」といったものがしばしば話題になるが、そういったものの多くは正確さをともなわない議論であることは特に「革命的」な論者のものではなくまた前者の朝日新聞や後者の意図はあくまでも日本のアフリカ進出のために「リアリズム」を求める類のものと言えるだろうが、たとえばこれこれを参照)。

また安倍政権は、昨年起きたアルジェリア人質事件を最大限に利用し、自衛隊の海外・アフリカ進出の名目として「テロ対策」を大きく掲げているが、その「テロ」あるいは「アルカイダ」こそ言説上においても実際上においても、西側帝国主義に大きく操作され利用されているものであることはペレイラの記事によっても理解できると思う(「特定秘密保護法」もその文脈で理解されるべきである)。「帝国主義はときどきではなくいつも嘘をついている」のであり、騙されてはならないのである。

管理人・嶋田頼一

(参考)
・ジェラルド・A・ペレイラ
「リビアを正しく理解する――革命的汎アフリカ主義パースペクティブ」2011年3月2日
http://blog.conflictive.info/?eid=169476

「十字軍の連合がカダフィを追放しリビア革命を後退させるためにアルカイダと共闘」 2011年3月23日
http://blog.conflictive.info/?eid=172511

------------------------------------

不条理劇――米‐NATOが「リビアのアルカイダ」を支援
ジェラルド・A・ペレイラ 2011年5月14日 

In the Theater of the Absurd: US-NATO Support “Al Qaeda in Libya”
By Gerald A. Perreira
http://www.globalresearch.ca/in-the-theater-of-the-absurd-us-nato-support-al-qaeda-in-libya/24763

「私たちが戦っているのは、彼らが言うところのイスラムのマグレブにおけるアルカイダである。それは、リビアからモーリタニアまで、アルジェリアからマリまでを戦う武装集団である。もし彼らがアメリカの都市を武力で乗っ取ろうとしているのを発見したら、あなたはどう対処するか教えてほしい」――リビアの指導者ムアンマル・カダフィからアメリカ大統領バラク・オバマに送られた手紙より

不条理劇では、どんなことも起こりうる。しかし、リビアでの最新シナリオのばかばかしさはまったく新しい様相を呈している。イギリス国営テレビ(BBC)と他の主流メディアによって「民主化運動」と呼ばれている、アルカイダと関係を持つ武装した部族民の寄せ集め集団は、いまや公然とフランス・イギリス・アメリカ政府によって武器を供給され訓練を受けている。この同じ十字軍連合が、アラブ連盟の支援を得て、その反乱兵とともに戦い、トリポリその他の標的に対して継続的な空爆を行っている。その標的には、カダフィの居住区も含まれている。彼らは恥知らずにもカダフィを暗殺し、リビアを再植民地化しようとしているのだ。

それでは、このいわゆる「リビア民主化運動」に対するリビア国内の支持はどれほどのものだろうか? 答えは、リビア全人口の2パーセント以下である。イスラム・マグレブ地域のアルカイダ組織(AQIM)に触発された反乱に対処するために、西側とアラブ世界はカダフィとリビア軍に支援を行っただろうと思う人もいるかもしれない。しかし、そんなことはない。驚くべきことに、あるいはそんなに驚くようなことではないかもしれないが、道化師サルコジに率いられたイギリスとアメリカは、戦争への熱狂としか言いようのない状態において、ムアンマル・カダフィとその家族、そしてリビア民衆に対する攻撃を全力で開始したのである。

この記事が「新しい夜明け(New Dawn)」誌に掲載される時点では、連合軍はトリポリその他の標的を獰猛にも爆撃し、市民を殺害し、主要なインフラを破壊している。彼らは彼らのイラク侵攻以来見られなかったような武力でもってリビアを攻撃し、この反乱に対してカダフィとリビア民衆を無力化するために最大限のことを行っている。まったく恥知らずなのは帝国主義者オバマで、彼は「公然活動」を発表しながら、反乱兵を訓練し装備を与えるためにCIAを派遣している。アメリカ国務省に公認された反乱兵は、統率が取れておらず、訓練も受けておらず、カダフィを殺す以外にリビアの将来について語ることもできない。

しかしこれらの反乱兵はある目的を持っている。リビア内外にいる彼らの指導者やイデオローグは、コーランの誤読でよく知られており、イスラム精神とは根本的に相容れないいわゆるジハード(聖戦)やその他の実践を正当化するために文脈に関係なくコーランを引用している。反革命であるリビアの反乱兵にできるのは、「チュニジア、エジプトからリビアその他へ、私たちは聖戦を拡大していく!」と繰り返し唱えることなのである。

西側帝国主義とアルカイダ――同じ側で

MI5(英国保安局)の元職員である David Shayler は、90年代中盤にイギリスの諜報機関はムアンマル・カダフィを暗殺するために、莫大な金額を支払ってリビア国内のアルカイダ細胞の力を借りたと証言した。暗殺の試みは実行に移された。カダフィは、故郷であるシルトで群衆のなかを歩いているときに手榴弾を投げつけられたが、手榴弾に飛び掛かったボディーガードのおかげで助かった。

David Shayler は、彼が90年代中盤にリビア担当として働いていたとき、イギリス諜報機関の職員はリビア・イスラム戦闘集団(LIFG)と協力関係にあったことを明らかにした。LIFG は、オサマ・ビン・ラディンが信頼を寄せる幹部の一人とつながっていた。2007年に公式に LIFG はアルカイダに加わり、2009年にイスラム原理主義のウェブサイトにてアイマン・ザワヒリ〔訳注・アルカイダの現最高指導者〕は彼らに対する歓迎の意を表明した。過去2年間、リビア当局は獄中にいた多くの LIFG のイスラム原理主義者を、リビア社会に彼らを統合する人道的試みとして家族やコミュニティの保護下に移した〔訳注・2005年、カダフィの次男サイフ・カダフィが LIFG を含むジハード組織との和解交渉を開始。2008年に LIFG のメンバーは釈放され始めた。2009年に獄中の LIFG の幹部がアルカイダと決別し武装闘争を放棄することを発表した後、2010年3月に再びリビア当局は LIFG のメンバーを大幅に釈放した〕。獄中から解放された者は、自らの意見を表明する際には、人民議会が後援する国内の公開討論の場を使うことを誓約した。解放された囚人の多くは、以前はアフガニスタンやイラクで戦闘を行っており、アメリカとの取り決めの一部としてリビアに送還されていた。もしカダフィが西側が私たちにそう信じさせようとしているように本当に無慈悲な人間なら、アメリカにテロリストとして分類されているこれらの反乱兵は、ずっと収監されたままであっただろうし、彼らの運命も変わったものとなっていただろう。

2008年に釈放された者のひとりに、LIFG の指揮官である Abdel Hakim al-Hasidi がおり、彼は今回の蜂起の指導者のひとりである。それ以前は Hasidi はアフガニスタンで戦っており、2002年にパキスタンで捕らえられた。そしてアメリカに送られ、次にリビア当局に引き渡された。イタリアの新聞「Il Sole 24 Ore」のインタビューで、Hasidi は「イラクでアメリカと戦ったジハーディスト(聖戦主義者)は、いまムアンマル・カダフィとの戦いの前線にいる」と発言している。

リビアは、オサマ・ビン・ラディンに逮捕状を発行した初めての国である。リビア当局は、何年にも渡って、このイスラムの倒錯者たちが引き起こす深刻な脅威について世界中に警告してきた。David Shayler によれば、西側の諜報機関は、90年代中盤においてもリビアの警告に聞くことはなかった。なぜなら、実際には、彼らはカダフィを殺害しリビア革命を後退させるためにリビア国内のアルカイダと共謀していたからである。

本当の宗教vs偽の宗教

リビアの砂漠において行われている戦いが始まったのは、90年代中盤をさらに遡る。現在の戦いは、本質的には、ムアンマル・カダフィの文書とリビア革命の実践に表れている預言者ムハンマドの革命的イスラムと、ムスリム同胞団とその支流集団であるイスラム・マグレブ地域のアルカイダ組織(AQIM)、およびその提携組織であるリビア・イスラム戦闘集団(LIFG)との間での戦いである。

ムスリムの革命的学者であるアリ・シャリアティは書いている。「戦いの歴史は、宗教に対する宗教の戦いである。・・・本当の宗教と偽りの宗教との。」

LIFG が固く信奉するワッハーブ派/サラフィー派のイスラムは、イスラムの反動的解釈および実践であり、7世紀のアラブ社会における政治・社会構造を模倣しようとするものである。BBC や CNN、またアルジャジーラでは、その反乱兵は注意深く自分たちを「リベラルデモクラシー」を求め西側を愛し称賛する勢力として見せかけている。しかし、カメラの外では、彼らがそう呼ぶところの「マグレブのイスラム首長国」の設立を呼びかけているのである。

カダフィは、他の進歩的なイスラム学者とともに、コーランとイスラム神学の教えは、首長国という考えとは相容れないと主張してきた。彼らは、王朝支配は、ダマスカスの支配者であった Abu Sufyan Muawiyah のような人物によって642年から661年の時期にイスラム国家に持ち込まれたと指摘する。彼は、この反イスラム的実践をビザンツ帝国やペルシアから持ち込んだのである。カダフィは、こういった統治システムはイスラムとは何の関係もないと指摘する。

ムアンマル・カダフィとリビア革命の思想課題の中心にあるのは、イスラムを近代の知識や現代の政治制度や思想の文脈において再定義することであった。これは、イスラムという永遠の真実の視点を失うことなく、ムスリムによって打ち立てられた以前の政治制度を再考するという仕事を私たちに要求する。

カダフィの『緑の書』において概説された第三の普遍理論は、哲学的、政治的、経済的、社会学的、科学的原理がすべて相互関係を持つ包括的な世界観であり、オルタナティブで大部分自立的な知的構造を形成している。それは真のイスラム革命への案内書であり、非イスラムの民衆革命にも適用できるもので、民主主義の新しい形を提示しながら、まったく新しい社会的・政治的実践を導入するものなのである。

世界中の進歩派の学者が、西洋の議会制民主主義や資本主義、マルクス主義社会主義に対する決定的な批判である重要な政治思想として『緑の書』を称賛している。それに、カダフィの第三の普遍理論が提案した直接民主主義がアフリカや「第三世界」の多くの地域にとってオルタナティブと問題の解決策を提示しているということは否定できない。そういった地域では、複数政党制「民主主義」は惨めな失敗となり、民族/部族抗争、社会的分裂、政治的混乱に帰結しているのである。

『イスラムと第三の普遍理論――ムアンマル・カダフィの宗教思想』という本で、著名なムスリム学者である Mahmoud Ayoub は指摘している。「『緑の書』の最初の部分は、コーランの一節の解釈である。‘彼らの問題は、彼ら自身の間で相談して決められなくてはならない。’ある人々にとっては、それはシャリア(イスラム法)によって厳格に統治された伝統的なイスラム社会を支配する法学者の評議会を意味する。カダフィだけがその重要なコーランの教えを真剣に受け取って、それを文字通りに理解し、社会のすべてのメンバーに平等に適用したのである。」

Ayoub は続ける。「カダフィはイスラムとは不必要で正当性のない富、搾取、抑圧に対する絶え間のない革命であると考えている。カダフィは、東洋と西洋で知られるイスラムは、王や王子、そしてイスラムで生計を立てる托鉢僧(ダルヴィーシュ)に監視されていたと主張する。そして、人々はイスラムのことを反動的運動であり、生活には関係のない教えであると考えた。人々は、イスラムを単純に敬うべき宗教的遺産であるとみなすが、実際の活動や人間的闘いの場面からは遠ざけられるべきだと考えたのである。」

第一に解放のための神学であるイスラムは、ムスリム世界の支配エリートの利益のために周縁化されるか、歪められるか、体制内化されてきた。彼らのイスラムとは王と王子、ムスリム同胞団の「封建的イスラム」、そのワッハーブ派の精神的指導者、たとえばエジプトの聖職者であるユースフ・アル・カラダーウィーによって執行されるイスラムなのである。カラダーウィーは、敵に包囲されたムアンマル・カダフィを撃ち殺すことができる者は、カダフィを「リビアから排除するため」にそうすべきであるというファタワ〔訳注・イスラム法学者による布告〕を出している。

カラダーウィーは新封建主義者で、女性の生殖器の切除を擁護し、イスラム教から離脱したものへの死刑の適用を呼びかけ、市民が属する階級によって法システムを分離すること提唱している。カダフィは、カラダーウィーやその種の人間を、聖預言者の革命的イスラムを封建的統治に変容させた腐敗したウマイヤ朝(661-750)の精神的後継者とみなしている。

カダフィの革命的イスラムは実際にはどのようなものだろうか? なぜこの人物と彼が率いた革命が脅威となるのであろうか? そしてなぜ、ここ数週間、地球上の隅々から人々はカダフィとリビア革命に対する支持を表明しているのだろうか? なぜ何千ものアフリカ人解放戦士(BBC、CNN やアルジャジーラがそう信じさせようとしているような傭兵ではない)が、カダフィとリビアのため命を賭けて戦うためにコンゴ、ギニア、ジンバブエ、シエラレオネ、リベリア、ニジェール、チャド、モーリタニア、南スーダン、ケニア、エチオピア、ブルキナファソからリビアに集結しているのだろうか?
大陸の隅々からアフリカ人の戦士を引き付け、世界中の解放運動、政治政党、進歩派政府から連帯を集めるような精神的な権威と力を持つカダフィとリビア革命とは誰であり何なのであろうか。

リビア・ジャマーヒリーヤ

1969年9月1日、陸軍指揮官であった27歳のカダフィは、リビアを18年間支配したイドリス・サヌーシー王の腐敗した君主政治を打倒する無血クーデターを実行した。カダフィは彼が呼ぶところのリビア・ジャマーヒリーヤ、つまり「人民主権の国」を設立した。リビアの憲法は何かと聞かれて、カダフィは「コーラン」と答えた。

1969年のクーデターの直後、カダフィはガマール・アブドゥル・ナセルに対してリビアをナセルの汎アラブ計画のパートナーとするように言い、イスラエルとの戦いのためにナセルにリビアの資源へのアクセスを提供した。若い頃からカダフィは、西側の覇権と植民地主義に効果的に戦うには、統一が絶対的に必要であることを理解していたのである。

革命から少し経った後、カダフィはリビア東部トブルクのイギリス海軍基地およびトリポリ郊外のアメリカのウィーラス空軍基地を閉鎖して帝国主義者の激怒を買った。彼は、リビアの膨大な石油資源の主要部門を国有化し、石油生産国にとってより公正な取引価格の交渉のために OPEC において影響力を行使した。カダフィは石油収入をリビア人のために使い、学校、大学、病院、切望されていたインフラを建設した。

イドリス王が統治していた時代には、5人に1人以下しか文字が読めず、ほとんどの人々は教育を受けることができなかった。現在リビアは質の高い教育制度を誇っており、大学まで授業料は無料である。識字率は83パーセントで、北アフリカとアラブ世界では最高である。また、リビアは「第三世界」で最良の部類にある医療制度を持っている。すべての人々が、医者、病院、診療所、薬を無料で利用できる。もしリビア人が国内で受けることができない手術を必要とするのであれば、海外でそれを受ける資金が提供される。イドリス王の時代には44歳という低さであった平均寿命は、いまや75歳になった。革命のすぐ後、基本的な食料品の購入には補助金が出されるようになり、国中で電気が利用できるようになった。農業生産と食料の自給自足のために大規模な灌漑計画が立てられた。

未来において石油ではなく水が最も希少な資源になることを理解したカダフィは、リビア大人工河川の建設を始め、これには完成するのに何年もかかった。現代世界の驚異とされたこの河川は、サハラ砂漠の真ん中から、毎日数百万立方メートルの水を農業に適した土地を持つ沿岸地域に送っている。農業をやりたいリビア人にはいまでも土地、家、農機具、家畜、種子が無償で提供される。

革命の発端において、カダフィはすべてのリビア人に住宅を提供することを誓った。多くのリビア人は、いまだテントやオイル缶を平らにしてつくった住居に住んでいたのである。彼は、すべてのリビア人に住宅が提供されるまで、シルトの砂漠のテントに住んでいる両親に住宅は与えないことを誓った。カダフィの誓いは達成された。カダフィが住宅を与えられるようになるまでに、父は死んでしまったのである。国内のあちこちで大規模な住宅建設工事が行われている。すべてのリビア人が立派な家やアパートを家賃なしで供給されている。カダフィは『緑の書』で言っている――「住居は個人にとっても家族にとっても必需品であり、それゆえ他人に所有されてはならない」。

ムアンマル・カダフィの革命的指導のもと、いまやリビアはアフリカでは最高の生活水準に到達した。国連の人間開発指数では、リビアはロシア、ブラジル、サウジアラビアより上位に評価されている。2007年には、アフリカン・エグゼクティブ誌の記事で、Norah Owaraga は、リビアは「ナイジェリアやサウジアラビアのような他の石油産出国と違って、石油収入を国の発展のために使った。リビアの人々の生活水準はアフリカで最も高く、1人当たりの国民総生産は米ドル換算で2200ドルから6000ドルの間にある」と述べている。

カダフィは、経済的な民主主義は、国の GDP (国内総生産)がすべての国民の利益となり、国の富がひとりひとりの国民に分配されて達成されると考えていた。今日では、リビアの石油収入は、すべての国民の銀行口座に直接送金されている。

当初から、カダフィはリビア女性の解放に献身し、政治のすべての面に対する女性の参加を奨励してきた。カダフィの革命は、すべての教育に対する女性のアクセスを保障し、女性が有給で働くことを奨励してきた。カダフィは女性が軍隊で働けるようにし、女性に対するステレオタイプやタブーを打ち破る手段として女性のボディーガード部隊を設立し、自らの警護にあたらせた。リビア社会は非常に因習的であり、カダフィのこのような動きは、とくにベンガジの反対勢力から強い抵抗に遭ってきた。

革命の当初からカダフィは、ガマール・アブドゥル・ナセルから続く、アラブ統一を成し遂げるための継続的な取り組みに大変多くの努力と資源を注入してきた。アラブ連盟の会合の後、パレスチナ問題や新植民地主義的支配に関する他の問題に対する統一的な立場にたどりつくことができないアラブ連盟の無能さを非難し暴露した。彼は、当時のアラブの支配者たちが自らの狭い利害にとらわれて西側帝国主義と歩調を合わし、表舞台でのレトリックにもかかわらず、裏ではお互いに中傷し合っているだけだとわかって我慢がならなくなったのである。

カダフィはアメリカに率いられたイラク侵攻に激しく反対し、いわゆる「有志連合」を支持したアラブの指導者たちを非難した。そして、カアバ〔訳注・サウジアラビアのメッカの中心部にある神殿。イスラム教にとって最も神聖な場所とされ、イスラム教徒の礼拝はこの場所に向けられる〕はアメリカ占領のくびきの下にあり、アメリカが「神の神聖な家」〔訳注・カアバ神殿のこと〕を占領している限り、ムスリムにとってハッジ(巡礼)とはどんな意味があるのか問うてサウジ王室の激怒を買った。

カダフィは、絶え間なくアフリカ‐アラブ統一を成し遂げるために働き、アフリカの指導者や民衆と強い関係を持つようになった。2010年10月、リビアでの2回目のアフリカ‐アラブサミットで、カダフィは捕らえられたアフリカ人の取引におけるアラブ人の役割について公式に謝罪したアラブ世界で初めての指導者となった。彼は、アラブの指導者・エリートのアフリカ人に対する侮辱的な態度や、アフリカ人労働者とくにアラブの国々における家庭内労働者に対する卑劣な扱いに極めて批判的であった。彼は述べる。

「私はアラブ人の振る舞いを残念に思う。・・・彼らはアフリカ人の子供を北アフリカに連れて行き奴隷にした。彼らは動物のように奴隷を売り、恥ずべきやり方で扱った。このような行為を思うとき、私は残念な気持ちになり恥ずかしく思う。こういったことについて私は謝罪する。今日においても、軽蔑をもってアフリカ人を扱う富裕なアラブ人の非道な行いについて困惑し憤慨させられる。」

このカダフィの発言は、アラブの指導者や支配エリートを怒らせ、彼らのアラブ人優越主義への侮辱となった。

アラブの指導者の傲慢さに辟易とさせられ、またカダフィも公然とアラブ指導者の偽善と西側帝国主義への隷従状態を非難したので、カダフィはアラブ世界で孤立するようになった。

アフリカが呼びかけカダフィが答える

一方、リビアの南方の隣人は、カダフィの考えをはるかに歓迎した。アフリカが呼びかけたときには、カダフィが答えた。彼はアフリカ人とアフリカの苦境に熱心に取り組み、その大陸と人々の解放を待望していた。彼は、アメリカ、ヨーロッパ、カリブ諸島、南アメリカのアフリカ系離散者に代表権を与えるようアフリカ連合に呼びかけた。そしてそういったコミュニティが直面する貧困、発展不良、周縁化に取り組む必要性について認識している。今年1月にリビアで開かれた会議で、ヨーロッパにおけるアフリカ人移民が必要としていることと彼らの懸念を解決するために、カダフィは述べた。

「今後、神の意思によって、研究・調査やヨーロッパのアフリカ人との連絡、そして彼らの状況についてチェックする仕事をいくつかのチームに割り当てる。これはアフリカの子孫に対する私の義務であり役割である。私はアフリカのための戦士である。私はあなたがたのためにここにおり、あなたがたのために働く。それゆえ、私はあなたがたを離れないし、あなたがたの状況についての調査を継続する。」

今日、カダフィはアフリカ大陸や離散者のアフリカ人によって主導的なアフリカに根付いた汎アフリカ主義者とみなされている。彼は、ひとつの政府、ひとつの軍隊、ひとつの通貨によるアフリカ合衆国という展望を語っている。ムアンマル・カダフィの論争を呼び理解が難しい動向のひとつは、アフリカ大陸全体の真の独立と解放という共通の展望によるアフリカ統一に向けた彼の断固とした行動である。彼は、多くの時間やエネルギー、資金をそのプロジェクトに注ぎ込み、クワメ・エンクルマのように大きな代償を支払ってきたのである。

何年も前、リビア人と世界中の革命運動家が集まったある大きな会合で、カダフィは、「黒人のアフリカ人(Black Africans)は、アラブ人が北アフリカに侵入するはるか以前から、リビアの本当の所有者であった」と言った。そして、「リビア人は自分たちのルーツが古代のアフリカ人にあることを認めそのことに敬意を払わなければならない」と言った。彼は『緑の書』で主張しているように、「黒人が世界を席巻する」という言葉で締めくくった。

同志的指導者、革命の案内人、諸王の王とはアフリカ人によってカダフィに授けられた称号である。つい最近、カダフィは、緊密な関係を持つアフリカの伝統的首長や王による連絡事務局の設立を呼びかけた。大陸全体で草の根レベルからアフリカ統一を築き上げる取り組みを組織化するためのもので、このボトムアップ型のアプローチは汎アフリカ主義者に幅広く支持されてきた。

リビア革命がはじめから西側をいら立たせてきた一方で、そして西側はカダフィの石油の国有化を決して許してはいないにもかかわらず、西側が最も懸念していたのは、カダフィによる統一アフリカへの呼びかけである。カダフィとリビア革命運動の長年のたゆみない努力の結果、アフリカ合衆国というアイデアは勢いを得て、アフリカ大陸と世界の汎アフリカ主義者によって支持されるようになっている。

統一とは、帝国主義が恐怖し憎むものである。彼らは統一アフリカが完全に地球上の権力バランスを変えることになることに十分気がついている。もしアフリカが資源の流出を一週間でも止めてしまえば、アメリカとヨーロッパは活動を停止させられる。彼らはアフリカに依存しているのであり、だからこそアフリカ大陸での出来事を管理する能力を維持しようとやっきになっているのである。

何年も前にリビアで行われた会議で、アメリカのネイション・オブ・イスラムの指導者であるルイス・ファラカンは「ヨーロッパとアメリカはアフリカの巨大な天然資源への無制限なアクセスなしに新世紀に進むことができない」と指摘した。そして「カダフィがその邪魔となっている」と付け加えた。

もし彼らがコントロールを維持できないのなら、少なくともアフリカ内の分断は維持しなければならない。そうやってアフリカを弱者の立場に置き続けることができる。アフリカの統一と本当の独立とは、白人優越主義が――資本主義、帝国主義、新植民地主義というそのすべての表出形態において――全力で反対するものなのである。現在では、フランスは南欧諸国とともに、北アフリカ全域を組み入れて地中海ブロックを形成しようという計画を主導している。そうやってアフリカ大陸のバルカン化を引き起こし、統一アフリカ計画を挫折させようとしているのだ。

世界の解放運動が呼びかけ、カダフィが答える

アラブとアフリカ世界におけるカダフィの絶え間ない努力に付け加えて、1982年にはリビアでWorld Mathaba が設立された。Mathaba とは共通の目的を持つ人々が集まる場所という意味である。World Mathaba は、アイデアを持ち寄り革命的知識を発展させるために革命運動家や解放戦士を世界中から招待した。世界中の多くの解放運動グループがムアンマル・カダフィとリビア革命から教育、訓練、支援を受け取ったのである。そういった解放運動は、南アフリカのアフリカ民族会議(ANC)、アザニア人民機構(AZAPO)、汎アフリカ主義者会議(PAC)、アザニア黒人覚醒運動(BCMA)、ナミビアの南西アフリカ人民機構(SWAPO)、アンゴラのアンゴラ解放人民運動(MPLA)、ニカラグアのサンディニスタ、サハラ砂漠のポリサリオ戦線、パレスチナ解放機構(PLO)、フィリピンのモロ民族解放戦線(MNLF)、タイのパッタニー民族解放戦線(BNPP)、インドのダリット(不可触民)運動、南北アメリカ大陸の先住民族運動、ルイス・ファラカンに率いられたネイション・オブ・イスラムと挙げていけば切りがない。

ネルソン・マンデラは、ムアンマル・カダフィのことを20世紀最も偉大な解放戦士の一人と呼び、アパルトヘイトの最終的な終焉はカダフィとリビアの支援によるところが大きいと主張している。マンデラは、「私たちの闘いで最も追い詰められた苦難の時にカダフィは私たちを支援した」と言っているのである。

カダフィの言葉や文章だけでなく、人類の解放に向けたカダフィの動揺しない革命的行動を見てみれば、先に挙げた「カダフィの革命的イスラムは実際にはどのようなものであったか?」という疑問に答えることは難しいものではない。なぜこの人物と彼が率いた革命が西側大国にとって脅威となり、なぜ何千ものアフリカ中の解放戦士が、カダフィとリビアのため命を賭けて戦おうとしているのかという疑問も同様である。

最後のあがき――帝国主義の最後の醜いあえぎ

新自由主義と新植民地主義が世界を深く混沌に陥れているのと同時に、西側帝国主義は危機に陥っている。世界の隅々で人々が反乱を起こしているなか、西側帝国主義の世界の出来事に対する影響力は挑戦を受けている。経済の分野でさえ、中国、インド、ブラジルがアフリカと南アメリカの重要な貿易相手として浮上しているなかで、彼らの支配力は減少している。クワメ・エンクルマによれば、「新植民地主義は帝国主義の強さを示しているのではなく、その最後の醜いあえぎなのである」。

資本主義の危機が深まるなかで、帝国主義国は、彼らがいつもそうしてきたように、世界で影響力を取り戻し出来事を操作しようとますますやっきになっている。彼らは世界の出来事をますます理解できなくなっている。それは出来事が発生するスピードだけでなく、その出来事の複雑性と発生しているパラダイムシフトのせいであるが、率直に言ってそのどちらとも西側の想像力をはるかに超えるものなのだ。

さらに、イラクとアフガニスタンの崩壊が続くなかで、彼らは信用を失っている。王様は裸であり、帝国の偽善が明白になっており、ほとんど物事に通じていない者でさえ、なにかが恐ろしいほど間違っていることに気づいているのである。

帝国主義は「最後の醜いあえぎ」を経験している。世界の進歩派とまともな精神を持つ市民にとって、この機会を捉え、私たちの集団的強さを持って現在のリビアに対する攻撃に反対することは必須である。いまだ小事にとらわれて大局を見失っている人々は、人類の進歩を停止させ、歴史が始まって以来の人間の従属化と奴隷化を可能にしているのである。

ジェラルド・A・ペレイラは、ガイアナ出身で、ガイアナの「人間の進歩と尊厳のための共同行動」および「黒人覚醒運動ガイアナ(BCMG)」の創立メンバー。長年リビアで生活し、リビア革命を防衛するための国際的大隊であるグリーンマーチで働き、トリポリに拠点を置く World Mathaba の幹部であった。
- | - | PAGE TOP↑
SELECTED ENTRIES
CATEGORIES
ARCHIVES
LINKS
PROFILE
OTHERS
SEARCH