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[リンク記事]「この戦争は ISIS を標的としたものではない、アサドを狙ったものである」
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[リンク記事]

*参考記事
米大統領、シリア戦略の見直し指示か ISIS掃討に誤算
CNN.co.jp 11月13日(木)11時44分配信
「ワシントン(CNN) オバマ米大統領はイスラム過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の掃討作戦に関連して、対シリア政策の再度の見直しを行うよう国家安全保障チームに指示した。複数の米政府高官や外交関係者が明らかにした。シリアの政権移行を実現させてアサド大統領を排除しない限り、ISISの掃討はできないと判断した。」

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この戦争は ISIS を標的としたものではない、アサドを狙ったものである
This War is Not Aimed at ISIS, But at Assad
By Dan Glazebrook 2014年10月3日
http://syria360.wordpress.com/2014/10/03/
this-war-is-not-aimed-at-isis-but-at-assad/


先週木曜日、私は長期にわたって被害を受けるイラク人民をまたもや爆撃すべきかというイギリス議会の討論を見ていた。そして、そこにおける、これまでのイギリスの中東政策がどれだけ誤っていたかということを認める議論の多さは印象的であった。

占領によって国家を機能不全にしたことこそ ISIS がイラクに勢力拡大することを許したという現実と同様に、過去3年間西側がシリアの武装反乱を支持し続けてきた――資金、武器、訓練(広報活動をも含む)をあらゆる反乱兵に提供してきた――ことが、ISIS を強大化、あるいは生み出しさえしたかということが、すべての政党の議員から繰り返し述べられた。しかし、そういった主張をする議員のすべてが、政府の提案に(“渋々”、“憂鬱ながら” etc etc etc)賛成票を投じると言うのだ。暗に主張されているのは、たしかに過去3年間(あるいは11年間)私たちは間違ったことをしてきたが、今はその誤りを正すチャンスだということである。その「けだもの」を生み出す手助けをしてしまったからこそ、今私たちはその消滅を手助けしなければならない、と。

中東に対するイギリスの戦争は、ほとんどの場合同じ論理によって正当化されてきた。リビア爆撃は、イラクに対するイギリスの処置――地上軍による占領――が非生産的で人々の憤激を生み出したという認識に基づいていた。だから西側の空軍が支援するリビア人(あるいはカタール人)部隊を使ってカダフィを失脚させたことは、なにはともあれ2003年のイラク侵攻における「誤り」の「克服」なのである。しかし、2003年のイラク侵攻自体、イギリスがその地域の「独裁者」を支持してきたというそれまでの「誤り」に対する反省に基づくものとされていた(これは、イラク国家の犯罪とされるものをイギリスがすべて支援してきたと指摘を受ける度にトニー・ブレアが使った論理で、彼はそれを自らの戦争の正当化に使った)。そして、1980年代にイギリスがサダム・フセインを支持していたことそれ自体が、外務省がピックアップした傀儡王を支持してきた1950年代の政策からの見識ある進歩なのだと堂々と見せかけられていたのである。つまり、そのようなイギリスの外交政策の変遷は、「これまで私たちは誤りを犯してきた。しかし今はそれを正すのだ」、「これまでの軍事介入は間違っていたが、今回の軍事介入はその誤りを正すものだ」、「かつて行った暴力は罪深いものである。しかし、今回の暴力はその罪を償うものだ」という主張をともなってきたのだ。

しかし、その暴力がこれまでの罪を償うということはない。見掛けとは裏腹に、内実は何も変わっていないからである。実際、イギリスの外交政策についての真摯な自己批判といったものはあった試しがなかった。次の殺戮を正当化するときにしか自己批判といったものは現れないのである。自己批判がそうあるべきものとして、つまり惨事に対する詳細な反省としてではなく、新たな流血の序章としてしか登場しないのだ。結局のところ、イギリスの外交政策は何も変わっていない。西側から独立した発展の可能性の息の根を止めるということが、いつもながらの目標なのである。イギリスが支援してきた王が、イラクの近代化を唱える勢力をもはや抑えることができなくなったとき、イギリスはバース党右派のクーデターを支援することによって共産主義者の影響力を圧殺しようとした。そのバース党がイラク国家の近代化に成功したときには、イギリスは全力でイラクにイランとの戦争をけしかけた。そして両国の富を浪費させ、彼らの発展を何十年も引き延ばさせたのである。そしてその戦争が終わって3年も経たないうちに、イギリスはイラクのインフラを破壊する空爆に参加し、引き続いてイラクは世界がそれまで経験したことのない壊滅的な経済制裁を受けることになった。その制裁は50万人もの子どもの命を奪い、国連の高官は彼らが呼ぶところのその「大虐殺政策」に抗議して3人連続で辞職した。イラクが完全に武装解除され経済制裁の「法的」な口実が尽きようとしていたとき、2003年の軍事侵攻が起こった。その戦争は、宗派主義を制度化する憲法を課し、その体制下における「民主主義」とは、お気に入りの宗派の利益を最大化するために他の人々すべてを犠牲にすることとなった。その結果、スンニ派は政府の和解不可能な敵となり、現在起こっている悲劇をもたらすこととなった。毎回、どの軍事介入においても結果は驚くほど一貫している――イラクが自国の大きな発展可能性を実現する能力は常に妨害され後退させられてきたのだ。ダマスコ途上のパウロの回心のようなイギリス議員の一八〇度の転向にしても、よくよく見てみれば、より戦術的な対処でしかないのである。

そして現在もそれは同じなのだ。新しい敵である ISIS に対するものとされている今回の戦争は、3年にもわたるシリア国家に対する戦争の継続であり、そしてそれ自体、北アフリカ、西アジア、そしてグローバルサウス全体の諸国家の発展と独立に対する何世紀にも及ぶ戦争の継続なのである。

空爆への支持を表明した多くの議員が、それが ISIS を消滅させることには失敗するだろうと認めているという事実は、この戦争がその目的とされているものを遂行するものではないことを示唆するものである。実際、イギリス政府は ISIS を破壊することはできないし、するつもりもない。

そうすることができないというのは、まともな軍事評論家であればすべて賛同するように、空爆だけでは ISIS のような組織を破壊することはできないということである。パトリック・コックバーンが議会で討論が始まる直前に指摘しているように、「空爆はシリアとイラクの ISIS に被害を与えるだろうが、その集団を打ち負かすことはできないし、前進を食いとめることもできないかもしれない」。今週起きたバグダッドへの ISIS の前進は特にその点を証明するものである。しかし何より、イギリスとアメリカが ISIS とその仲間たちに対して何年も戦ってきた勢力――すなわち、シリア、イラン、ヒズボラ――との協力関係をしぶっていることこそが、この問題における彼らの不誠実さを示している。

どうして彼らはより実効性のある戦略を追求しないのであろうか? 理由は、彼らの目標は ISIS を打倒することではないからである。ISIS とその仲間たちは過去3年間イギリスの外交政策の策略にまんまとはまり、シリア国家を打倒しようとする英米の代理戦争の先陣としての役割を果たしてきた。しかし、イギリスが外交政策の手段として宗派的民兵を利用することには長い歴史がある。アルカイダの支部であるリビア・イスラム戦闘集団(LIFG)のメンバーは、2011年にリビア国家に対して解き放たれる以前、何十年にもわたってロンドンに滞在を許されていた。その間に彼らが行った帝国主義的ボスに対する奉仕には、MI6(イギリス保安局)が主導し失敗した1996年のカダフィ暗殺の試みがある。1960年代には、イギリスの情報機関はナセルの汎アラブ社会主義を弱体化させるためにムスリム同胞団を育成したが、すでに戦間期には進歩的自由主義的運動に対する攻撃の手段として、ワフド党が利用されていたのである。最も悪名高いのは、最終的にアルカイダとタリバンを生み出したアフガニスタンの自称「ムジャヒディン」である。彼らはソ連とアフガニスタンの進歩的勢力に対する戦争においてイギリスの全面的な支援を受けていた。もちろん、こういったことには、1970年代と80年代、アイルランド共和主義者に対する戦争において、イギリス特殊部隊の「勢力調査部門」の管轄下において王党派の殺人集団がイギリス軍に編入されていたことも含まれている。長年イギリス当局は、政府の一部門の自己調査によって全面的に明らかにされるまで、その事実について妄想的な夢想家の創造物にすぎないと否定してきたのである。

イギリスが、外交政策の手段として宗派的殺人集団を利用することを止めたと信じる理由はどこにもない。特に、世界の「旧」植民地主義勢力が深刻な経済的苦境に陥っている時代において、その重要さは増しているのである。経済の悪化はいや応なく軍事能力の低下をともない、西側に対する独立勢力に対して宗派的ギャングを活用するという戦略の重要性は、継続するどころか増加しているのだ。

それでは、この戦争は何をもたらすであろうか? まずそれは数々の効果を ISIS 自身にもたらすであろう。コックバーンが指摘しているように、ISIS は「8月8日にアメリカがイラクに爆撃を開始して以来、そこで ISIS がとってきたゲリラ戦争の形態に戻らざるを得なくなる」、「ここ数日間、ISIS は自爆攻撃でイラク兵40人を殺害し、68人を捕らえバグダッド西部の陸軍駐屯地を乗っ取った」。言い換えれば、この戦争は、ISISが、領土を管轄するある種の準国家的な組織に進化することよりも、単純なテロ集団であり続けることを保障することになるだろう。そしてこのことは、ISISがどのようなものであれ「国家建設」を行うことではなく ISIS が地域を不安定化することにしか興味のないイギリス政府の指向に合致するものである。空爆は、いわば、原国家組織である「イスラム国」を単純な宗派的殺人集団である ISIS に引き戻すためのものであり、そしてそれこそ本来帝国主義によって彼らに割り当てられていた役割なのである。

しかしながら、2011年4月以前の ISIS と西側の空爆によって絶滅の危機にさらされている現在の ISIS には決定的な違いがある。今回は、彼らがこの間拒否されてきた信用――反西洋、反帝国主義勢力としての信用――を得ることができるのだ。なぜなら、過去3年間、彼らは西側と同じ側におり、現在まで「アサドは消えろ」という同じ歌を歌ってきたからである――成功はしていないが。今回のことで、疑いなく彼らはより多くの兵士や支援、資金を集めることができることになる。しかし、より大きな利点となるのは、空爆を生き抜いたという強さのイメージから来るものである。成功ほど続いて起こるものはないとはよく言ったもので、予想を超える忍耐や耐久のイメージは、通常彼らが手に入れることはできない魅力を彼らに与えることになるだろう。

それでは、「アサドに対する戦争」はどうであろうか? それは「ISIS に対する戦争」によって影が薄くなるには程遠く、それこそが今回の ISIS に対する爆撃の根底にあるものなのである。2013年8月、シリアに対する爆撃はシリア、ロシア、中国、イランの強硬な態度、および米英両国議会における動揺によって阻止されたが、現在西側はシリアを爆撃している。デビッド・キャメロンは、ずる賢くも彼の提案をイラクに対する空爆に限定し、シリアについての議論を大幅に遮った。しかし、その代わり、一度作戦が開始されれば議会の承認なくそれをシリアに拡大させることができると主張したのである。私たちは、西側がシリアに介入せざるを得ないのは、アサドが ISIS を打倒するのに失敗したからだと聞かされているが、真実は正反対である。西側がシリアに軍事介入を行っているのは、ISIS とその仲間たち――過去3年間西側とその同盟国から大規模な外交的、経済的、軍事的支援を受けてきた――がアサドを打倒するのに失敗してきたからなのである。アメリカおよび間もなくイギリスが、戦局を支配するためにシリアに直接軍事介入を行うのは、今年の大部分、シリア国軍のほうが勢いが勝っていたからなのだ。すでにトルコがシリアに地上侵攻するという話もあるし、サウジアラビアにおいてさらなる反乱兵(5000人かそれ以上)を訓練するという話がある。サウジアラビアこそ、ISIS を支える暴力的宗派主義を生み出す土壌なのだ。そこにあるのは、もし誰かが ISIS から領土を取り戻すとしたら、それは世俗的なシリア政府(アメリカ軍統合参謀本部議長であるマーティン・デンプシーでさえ認めているように、実際にその国を統治できる唯一の勢力)ではなくNATOと ISIS とそっくりなその同盟勢力でなければならないという考えなのである。

なぜイギリス首相のキャメロンはこの戦争は何年もかかると言っているのであろうか? それは、この戦争がエスカレートすることを知っているからである。ISIS は予備的な標的であり、口実にすぎないのだ。究極的な標的は、これまでそうであったように、シリア国家それ自体なのだ。この点で、シリア内におけるアメリカ軍の爆撃パターンを見てみることは示唆的である。先週のロイターの報道によれば、空爆は「イスラム国家が、そこでも領土を支配するイラクとの国境を越えて活動する能力を破壊するためのものであるようだ」。言い換えれば、目的はシリアの ISIS を破壊することではなく、可能な限りシリアに ISIS を閉じ込めておくことなのである。

サイモン・ジェンキンスは空爆は ISIS を破壊するのに効果的ではないと主張する多くの人々のうちの一人であるが、彼は「ガーディアン」において、だからこそその空爆は外交政策ではなく、単にマッチョな猿芝居にすぎないと言う。私はその意見に反対である。外交政策は外交政策であり、遊びではない。それはもし目的を見誤れば検討不足の愚行に見えるだけか、あるいはそれが自らが主張するものであるとばかばかしくも信じるだけである。ノーム・チョムスキーは、国家は自らの行動の予測できる結果について責任を持たなければならないと言っている。私はさらに付け加えたい。少なくとも軍事侵略について何百年もの経験を持つ大国においては、そのような結果〔検討不足の愚行にしか見えないものがもたらす結果〕についても、彼らの戦略的目標の一部として考えなければならないのだと。

だからもし、イギリスの行動が ISIS を破壊することなく、ISIS がイラクとシリアを不安定化させるままであるのなら、私たちはそれをイギリスの目的の一部だと考えなければならない。もし、イギリスの行動が ISIS の能力を低下させ士気をくじくのではなく、その名声と信用を高めるだけならば、私たちはこれこそイギリスが求めるゴールだと考えなくてはならない。そしてもし、ISIS が西側のシリア国家に対する戦争をより有利にする口実を提供し、トルコのシリア占領、シリアのインフラへの空爆、そしてイデオロギーや戦闘方法が ISIS とうり二つの反乱グループ――私たちはこれを ISIS に対する戦争における機会主義的派生集団として見てはならない――の直接的管理につながるのなら、それこそがイギリスの目的だということなのだ。
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